「転職を考えているのですが、このAIの時代にITスキルは何を学べばよいのかわからなくなりました」
先日、このようなご質問をいただきました。
- Excelを学んでも、AIがやってくれるようになるのでは。
- Webデザインやプログラミングなら、これからも仕事があるのだろうか。
新しい情報に触れるほど、学ぶものを選びにくく感じますよね。
将来のことが気になるからこそ、時間をかけて学ぶものは慎重に選びたい。
そのお気持ちを大切にしながら、アクアとしての学習の考え方をお伝えします。
結論は「仕事の経験+ITの基礎+AI活用」
アクアがおすすめしたいのは、これまでの仕事の経験を土台に、希望する仕事に必要なITの基礎と、その仕事でのAI活用を組み合わせて学ぶことです。
たとえば、販売の経験がある方なら、売上の数字を見たり、お客様にわかりやすく案内したりした経験があるかもしれません。
その経験に、Excelで集計を確かめる力や、AIで案内文の案を作って整える力を足していく、という考え方です。
これは学習の組み合わせの例であり、実際の受講生の事例ではありません。
活かせる経験や必要な操作は、希望する仕事によって変わります。
今までと違う分野へ進む場合も、「相手の話を聞く」「手順を守る」「数字の間違いに気づく」といった経験が、学ぶ目的を考える手がかりになります。
まずは、自分がどんな作業をしてきたかを振り返ってみましょう。

Web・デザイン・IT専門職も、AIの影響を受けます
「それなら、専門的な技術を学べば安心でしょうか」と思うかもしれません。
ただ、専門職にもAIの影響はあります。
IPA(情報処理推進機構)は、ソフトウェア開発でのAIの活用場面として、プログラムの作成、レビュー、テストなどを挙げています。専門的な仕事でも、AIを使って進める作業があることがわかります。
また、経済産業省の2024年の報告では、生成AI時代のデザイナーには問題を解決する力や利用者の体験を考える姿勢、ソフトウェアエンジニアにはAIツールの活用に加えて設計や対人面のスキルが重要だと整理されています。
→参考:経済産業省「生成AI時代のDX推進に必要な人材・スキルの考え方2024」公表ページ
これらは、特定の職種の雇用が増える・減ると予測したものではありません。
ただ、専門技術を覚えることに加え、AIをどう使い、何のために役立てるかを学ぶ必要性を考える手がかりになります。
だからこそアクアでは、何を作るか、なぜ必要か、できあがったものが目的に合うかまで考えられる学び方を大切にしたいと考えています。
これは事務職でも専門職でも、練習に取り入れたい視点です。
自分に合う学習の優先順位を決める4つのステップ
① これまでの経験と、希望する仕事を整理する
最初に、これまで担当した作業と、これからしたい仕事を書き出します。
「接客」「事務」のような職種名に加えて、「注文内容を確認した」「売上表を入力した」など、具体的な作業にすると整理しやすくなります。
次に、気になる求人を読み、仕事内容、必須条件、歓迎条件を分けて確認しましょう。
経験を活かせそうな部分と、新たに学ぶ必要がある部分を見比べます。
② 必要な操作と、結果を確かめる基礎を学ぶ
パソコン操作に不安があれば、保存したファイルを開く、必要な形式で保存する、メールに添付する、といった操作から確認します。
事務職を希望し、求人で表計算が求められているなら、Excelの入力・合計・並べ替えなどが学習の候補です。
機能の名前だけでなく、「合計する範囲は合っているか」「絞り込みで必要な行を落としていないか」も確認する練習をします。
AIの助けを借りる場合も、結果を受け取る側に基礎があると、確認すべきところを考えやすくなります。
全員が高度な関数から始める必要はありません。
学ぶ内容の目安を知りたい方は、
→「アクアのExcel講座」も参考にしてください。
③ 同じ作業でAIを使い、確認・修正する
基礎を全部終えてからAIを始める必要はありません。
小さな作業で、基礎の練習とAI活用を組み合わせられます。
たとえば、架空の勉強会の案内文を用意し、AIに「初参加の人にも伝わるように短く整えて」と頼んでみます。
その後、日時や参加条件が変わっていないか、必要な情報が残っているかを自分で確かめます。
操作に慣れている方なら、今の仕事で手間がかかる作業を一つ選び、AIをどう使えるか考えるところから始めてもよいでしょう。
目標は「AIに聞けること」に加えて、出てきたものを確かめ、必要な形に直せることです。
仕事で使うときは勤務先のルールに従い、練習には個人情報や社外秘の資料を含まない架空の情報を使いましょう。→参考:IPA「AI利用者のためのセキュリティ豆知識」
はじめての方に向けた内容は、
→「アクアの生成AI講座」でもご案内しています。
④ 資格や高度な技術は、目的に合わせて選ぶ
資格は、学習の目標を決めたり、学んだことを伝えたりする方法の一つです。
ただし、資格だけで採用が決まるわけではありません。
応募条件と学習内容が合うか、応募までの期間に取り組めるかを考えましょう。
資格の勉強とあわせて、どんな作業ができるかを説明する準備も大切です。
プログラミングや高度な自動化も、希望する仕事に必要なら優先します。
「資格や専門技術はいつも最後」という意味ではありません。
応募に必要な内容を先に押さえ、そのうえで広げていきましょう。
Officeの資格対策は、
→「アクアのMOS資格対策講座」で内容を確認できます。

専門職を目指すなら「作って確かめる」ところまで
Web・デザイン・ITの専門職を目指す場合も、応募先で求められる基礎や技術を確認します。
そのうえで、AIを使う練習を制作の中に組み込みます。
たとえばWeb制作なら、誰に何を伝えるページなのかを整理し、AIの案も参考にしながら作成。
その後、スマートフォンでの読みやすさや、リンク・フォームの動作を確かめ、必要な部分を直します。
デザインなら情報の伝わり方、プログラミングなら想定した動作や異常な入力への対応など、確認する内容は分野によって変わります。
AIの出力を理解して修正するためにも、各分野の基礎を学ぶ意味があります。
作品を用意するときは、完成した見た目に加えて「誰に向けたものか」「どこでAIを使ったか」「何を確認し、なぜ直したか」も説明できるようにしてみましょう。
AIの影響を受ける分野だからこそ、制作の過程まで含めて練習したいところです。

アクアでは、今の経験から学ぶ内容を一緒に考えます
学ぶ内容を一人で絞りきれないときは、希望する仕事や今できることをもとに相談していただいても大丈夫です。
アクアでは、講師が隣について理解度やつまずきに合わせて説明・練習を調整します。
操作で止まったところをその場で一緒に確認し、理解して使う練習につなげていきます。
本や動画で自分のペースで学び、難しかった部分だけ相談する方法もあります。
ご自身が続けやすい学び方を選んでください。
経験と求人を一つずつ書き出す
今日は、これまでの仕事で担当した作業を一つと、気になる求人を一件、並べてみませんか。
そこから必要な操作を一つ選び、基礎を確認しながら、AIでもどこを手伝ってもらえるか試してみましょう。
AIの影響を受けないスキルを探し続けると、学ぶものを決めにくくなります。
自分の経験を活かせる仕事に向けて、ITの基礎とAIの使い方を一緒に学ぶ。
それが、この記事でお伝えしたい結論です。
今までの経験を振り返るところから、ご自身に合う一歩を考えていきましょう。
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